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VUCA時代の高速意思決定メソッド OODAループとは
2024.07.26
OODAループとは
OODA(ウーダ)ループは、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐が考案した意思決定フレームワークです。Observe(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(行動)の頭文字を取ったもので、これらのプロセスを繰り返すことで迅速かつ効果的な意思決定を行います。
VUCA時代におけるOODAループの重要性
現代はVUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)の時代と呼ばれ、変動性、不確実性、複雑性、曖昧性が高まっています。このような環境では、従来のPDCAサイクルでは対応が難しく、迅速な意思決定が求められます。OODAループは、変化の激しい状況下でも柔軟に対応できるため、VUCA時代において非常に有効です。
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OODAループの4つのプロセスとPDCAの違い
1.観察(Observe)
周囲の状況や環境を詳細に観察し、必要な情報を収集します。
PDCAのP(Plan:計画)のように最初から主観的な計画や目標を立てるのではなく、客観的な事実に基づいた情報を集めることです。これは、デザイン思考における「観察」についても同意だと思います。
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2.状況判断(Orient)
収集した情報を基に状況を分析し、次の行動方針を決定します。
PDCAのC(Check:評価)に当たる事実の解釈になります。観察が客観的を重要視しているのに対して、「ではそれをどう解釈するか」についての意志決定をすることになります。つまり、答えは価値観の数だけ無数にあり、何から試行錯誤するかの優先順位を決める段階です。
3.意思決定(Decide)
分析結果に基づいて具体的な行動を決定します。
PDCAのD(Do: 実行)にあたる部分です。
4.行動(Act)
決定した行動を実行し、その結果を再度観察します。
PDCAのA(Act)とC(Check)を合わせた部分です。2の状況判断にある通り、多数の価値観についてさまざまな取り組みを行うことが必要です。なので、常に多数の価値観が違うので正解が異なる、ということに立ち戻るループと言われます。