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【須田コラム】ものごとは振り子 “揺り戻し”の視点で未来を読もう
2025.01.28
※この記事は代表須田の個人ブログ記事「ものごとは振り子」を再編したものです
今回は揺り戻しのお話
良いことがあったら悪いことが起きたり、もしくはすごく悪いことが起きても、その後良いことが起きたり、ことわざで言うと「捨てる神あれば拾う神あり」みたいに、物事って必ず振り子のように片っぽに揺れたら、その揺り戻しが起きると思うんですね。今回はそういう事ってあるよなっていう話をしたいと思います。

この考え方って私が好きなジル・ドゥルーズという哲学者が言っている「ひだ」っていう考え方とも近いんです。ものごとって折り返しの繰り返し、行ったり来たりでできてるよねみたいな、ざっくりと言うとそういう感じなんですけれども、そういうことだったりとか、あとはトポロジカルに考えるって言う意味でも、すごくこの揺り戻しっていう考えって大事だと思っています。
関連記事:【須田コラム】トポロジカルに考える
視点を変えると揺り戻しが見えてくる
何か1つの短期的な指標の中で、ある結論が生じる、例えば「コロナってやっぱ良くないね」とかそういう結論が1つ出ると思うんですけれども、長期的に見たりとか、少し期間を区切ってみたりとかをすると、新型コロナウイルスがはやったおかげで、と言うと語弊がありますけれど、新型コロナが流行ったせいで IT化が進んだとか、新型コロナがはやったせいで地方移住が増えたとか、考えざるをえなかったという意味も含めてなんですが、人生の選択肢が増えた選択肢が増えたっていうようなことも言えるかと思います。
揺り戻しが未来を読みやすくしてくれる
人生において今現在だけを見て、何かしら良い悪いみたいなことを判断するというよりは、長期的に見たりとか、もしくは範囲を広く見た時に、この揺り戻しが起きていたり、振り子のように片っぽに力がよったらもう片っぽに振れてくるのがわかります。
景気もずっとそういう波できてるのでそういった流れを読むっていうことを考えた時にこの揺り戻し、それから振り子の考えっていうのを持っていると、未来が読みやすいんじゃないかなという風にも思います。
嫌な思い出、トラウマの見方にも揺り戻しを取り入れて
これは蛇足的なお話なんですが、例えば、アドラー心理学では過去の嫌な思い出、トラウマみたいなものがあったとしても、このトラウマ自体は現在の行動の問題や、現在とは関係がないと、逆に言うと、トラウマがあるということを言い訳にして現在その決断をしていない、チャレンジをしないっていう決断を今してるのはあなたです、というようなことを言っているんですね。
そういった過去のトラウマがあったとしても、揺り戻しとしてその経験が私たちを強くしたりとか優しくさせたりとか、過去の辛い経験が今プラスになっていることもあると思います。
なので、何かそういう事を1つ1つ乗り越えながら、未来に向かって考えることができるとポジティブになれるんじゃないかなという風に思いました。
まとめ
ものごとは振り子。一方に振れたら他方に返ってくる揺り戻しの視点があれば未来が読みやすくなる
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