人事担当者向け
【キャリアデザインの教科書③】補助線1 ライフキャリア
2024.10.08
【連載】キャリアデザインの教科書 第3回「補助線1 ライフキャリア」
リクルートワークス研究所による報告書「新しいキャリア論ハンドブック 8つの補助線から考えるキャリアデザイン」を読み、代表須田が今感じること、考えることを語る全10回の連載企画。
最初から読む:第0回 キャリアデザインとは
前回:第2回 多様性と多重役割
キャリアとは何か
キャリアとは車輪を意味し、そこから軌跡や轍(わだち)つまり過去の人生の歩みを指します。一昔前のキャリアプランという表現もありましたが、現在ではキャリアデザインと表現することの方が多くなりました。
多様化する時代に人生の在り方をデザインする
今回はライフキャリアという表現が、キャリアが仕事だけを指すのではなく、プライベートも自分自身の天命を知ることも、含めた稼ぐことを超えた意味での人生の在り方についてを指します。
本文内にある通り、6つの大きな意思決定、「進学」「最初の就職」「転職・独立・起業・退職」「上京・転勤・移住」「結婚(事実婚を含む)」「子の出生」、が多様であるという時代になりました。高学歴で大企業に就職することが幸せという時代が終わり、結婚することが幸せというわけでもなくなりました。
家族形成の選択に見る近年の傾向
私たちの人生において、大きな意思決定はどんな家族形成を選ぶか、ということにあると考えています。配偶者や子どもがいる人は家族の重要度が高く、単身者は相対的に仕事の重要度が高いというアンケート結果が出ているそうです。時間軸で考えても、結婚する前は仕事の割合が高く、結婚後は家庭の割合が高くなる傾向があるそうです。
これを踏まえ、昨今の婚姻率の低下は自分の時間を他者に取られるということへの抵抗感の表れなのではないでしょうか。配偶者や子どもを自分とは区別した意味での他者とくくるのか、主語を自分を含めた「家族」にするのか、マインドチェンジがうまくできる人ほど家族との一体感が強いように思います。
自己決定が大切
ただし、これは配偶者やパートナーのいる家族形成、子どものいる家族形成を推奨しているわけではありません。例えば、個人的には私は子どもを持って良かったと思っており、我が子との時間を通して他の方法では味わえない唯一の喜びを味わっている、と感じています。
ですが、これは何か食べ物を食べたいと思う気持ち、そしてその食べ物を食べて味わえる唯一の喜び、と同じことだと思っています。子どもとの時間から得られる唯一の喜びが、食べ物を食べて味わう喜びや、1人の時間の喜びよりも絶対的に上であるとか優れているということはなく、どんな風に生きたいか、どんなことに喜びを見出していくのか、自分で選ぶことが大事なのです。