人事担当者向け
【焚き火をする際のルール】安全に楽しむためのポイントとは?
2025.06.11
焚き火は、自然の中で過ごす時間をより豊かにしてくれる特別な体験です。
パチパチと薪がはぜる音、揺らめく炎を眺めながら過ごすひとときは、非日常の空間を作り出し私たちの心を落ち着けてくれます。
しかし、焚き火は火を扱う行為であり、ひとつの油断が大きな事故につながる可能性があることを忘れてはいけません。
そのため本記事では、焚き火を安全に快適に楽しむために、「風速」や「地面の状態」など、見落とされがちな重要なポイントも交えながら守るべきルールを解説していきます。
はじめに・焚き火をやるにあたって
秋田市で焚き火を行う場合、特に事業目的での使用や屋外イベントでの実施には、消防法や秋田市火災予防条例に基づく届出が必要になります。
個人の庭での小規模な焚き火については、原則として届出は不要ですが、安全に配慮し近隣住民への迷惑とならないよう注意が必要です。
不明な点がある場合は、秋田市消防本部 予防課、またはお住まいの地域を管轄する消防署まで直接お問い合わせください。
【届出のための必要書類】
火災とまぎらわしい煙又は火炎を 発するおそれのある行為の届出書(PDF31.3KB)
焚き火を利用したイベントをお考えでしたらぜひ株式会社なんで・なんでまでご相談ください!
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焚き火前のチェックリスト

焚き火を始める前に、まずは必ずチェックしておきたい重要な5つのポイントから解説します。
以下の内容に必ず目を通し、安全に焚き火を楽しむ準備を整えていきましょう。
① 風速の確認
焚き火をする前にまず確認すべきなのが「風速」です。
風が強い日は火の粉が遠くまで飛びやすく、思わぬ火災の原因になります。
焚き火を安全に行える風速の目安については、法律で明確に定められているわけではありませんが、多くの自治体、キャンプ場、アウトドア専門家の間では、以下のような基準が一般的な目安とされています。
風速(m/s) | 安全の目安 | 状況 |
0〜2 m/s | ◎ 安全 | 比較的穏やかな風。焚き火に適した状態。火の粉も飛びにくく管理しやすい。 |
2〜3 m/s | 〇 条件付きで安全 | 焚き火可能。ただし風向きの変化に注意し、周囲の可燃物を十分に整理すること。 |
3〜5 m/s | △ 注意が必要 | 火の粉が飛びやすくなり、延焼のリスクが上がる。実施するなら風防や消火の備えを万全に。 |
5 m/s以上 | × 危険 | 火の粉が大きく飛散する可能性があり危険。焚き火は中止が推奨される。 |
※この表はあくまで目安です。実際の天候や周囲の状況を十分に確認のうえ、安全を最優先に判断してください。
秋田市の消防警防規程では、異常気象時等特別警戒の発令基準として、以下の気象条件が挙げられています。
異常気象時警戒
平均風速8メートル以上の風が連続して吹く見込みのとき。
秋田市消防警防規程
天気アプリや気象情報でチェック
天気予報アプリやウェブサイトで、当日の風速や風向きを必ず確認しましょう。特に山間部や海辺は天気が変わりやすく、予想以上に風が強いこともあるので注意が必要です。こまめに天気情報をチェックしましょう。
② 地面の状態を確認
焚き火の場所選びでもうひとつ重要なのが、地面の状態です。直火(地面の上で直接火を起こすこと)が許可されていない場所では特に注意が必要です。
- 乾燥した地面や落ち葉の上はNG
地面が乾いている、落ち葉が堆積していると、火が地中や周辺に燃え広がる危険性があります。 - 焚き火に適した地面
砂利地や湿った土などは比較的安全ですが、基本的には焚き火台を使うのが望ましいです。
③ 地面へのダメージを防ぐ
地面へのダメージを防ぐためには、焚き火台の下に断熱シートを敷くのが効果的です。
さらに、長時間焚き火を行う際には、熱が地面に直接伝わらないよう高さのあるベーススタンドなどを使用するとより安心です。ぜひ覚えておきましょう。

このように、断熱シートだけでは地面を守れない場合も(長時間の焚き火の際など)。
そこで、地面との間に空間を作るためにベーススタンドなどを置くのも一つの方法です。


画像引用:スノーピーク公式サイトより
④ 許可されている場所かどうかを確認
焚き火は、どこでも自由にできるものではありません。
キャンプ場や公園、山間部では焚き火が禁止されているエリアもあります。
事前に管理者やホームページで確認し指示に従いましょう。
⑤ 消火用具の準備
焚き火を始める前に、必ず消火用具を手元に用意しておきましょう。
- バケツに入れた水
- 消火スプレー
- スコップ(火を土で覆うため)
- 消化器 など
これらを事前に準備しておくことで、万が一の際もすぐに対応できます。
消火用具の準備については秋田市火災予防条例第25条の中にも以下のように記載されています。
たき火をする場合においては、消火準備その他火災予防上必要な措置を講じなければならない。
秋田市火災予防条例
【消火用具・例】

画像引用:BRAVO MOUNTAIN「焚き火は消火の準備から始まる? 用意すべき消火用アイテム5選【焚き火の話 vol.5】」
以上5つのポイントを必ずチェックしましょう。
焚き火を開始する前にこちらのチェックリストで確認してみてください
焚き火をする際の注意点については日本焚き火コミュニケーション協会HPにも記載がありますので併せてご覧ください。
焚き火中に気をつけるポイント

火の大きさをコントロールする
焚き火をしている最中も油断は禁物です。
薪を一度にたくさん入れすぎると、炎が大きくなりすぎてコントロールが難しくなり危険です。
安全で快適な焚き火を楽しむために、炎の大きさを適切に管理し、周囲の状況をよく確認しながら行いましょう。
風向きと煙への配慮
風が吹くと煙や火の粉が流されます。
風下に人がいないか、テントやタープなど燃えやすいものが近くにないかを確認しましょう。
自分自身が煙を吸いすぎないよう、立つ位置を調整することも大切です。
焚き火をする際の周囲への配慮については、秋田市火災予防条例25条の中にも以下のように記載があります。
可燃性の物品その他の可燃物の近くにおいては、たき火をしてはならない。
秋田市火災予防条例
焚き火の後始末
完全に消火する
焚き火の終了後は、必ず火が完全に消えていることを確認します。
- 水をかける
- 灰の中までしっかり混ぜて冷やす
- 手で触っても熱がないことを確認 (※実際に触る際は気を付けて慎重に行ってください)
消火が不十分だと、風で火が再燃する「再燃火災」の危険があります。
焚き火跡を残さない
自然の景観を守るためにも焚き火跡を残さずに撤収しましょう。
灰や炭はゴミ袋に入れて持ち帰るか指定の処理方法に従ってください。
もし直火をした場合は、跡を埋め戻して整地するのが焚き火のマナーです。
当社・焚き火イベントではこちらの焚き火台を使用します!
株式会社なんで・なんでの焚き火イベントで使用する焚き火台はこちらです。


当社使用の焚き火台の3つの安心ポイント
① 風に強い設計で安定した燃焼
風が強めの日でも風の影響を受けにくい設計。炎が乱れにくく煙もコントロールしやすくなっています。
② 横や下に熱が伝わりにくい安全構造
直下への熱伝導を抑えたデザインだから、地面へのダメージを最小限にし季節を問わず様々な場所で活躍します。
③ 美しい炎を楽しめる「2次燃焼」構造
空気の流れを工夫した2次燃焼システムにより、煙が少なく炎がまっすぐ立ち上がる美しい炎は癒しの時間に最適です。
焚き火は安全に快適に楽しみましょう
焚き火は、自然との深い対話や人と人とのつながりが生まれる素晴らしい体験です。
ですが、その裏には火を扱う危険・責任が伴います。
本記事で書いた内容を元に、
・風速や地面の状態をチェックすること
・準備と後片付けを丁寧に行うこと
を徹底し、ルールとマナーをしっかり守って焚き火を行ってください。
焚き火をする際には、何より安全が一番大切です。
安全に快適に焚き火を楽しみましょう。