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【計画的な偶然の出会い】プランドハプンスタンス

※この記事は代表須田の個人ブログ記事「【計画的な偶然の出会い】プランドハプンスタンス①」を再編したものです


プランドハプンスタンスとは?

プランドハプンスタンスは最近のキャリアコンサルティングでよく使われる考え方なんですが、これは日本語に訳すと計画的偶発性です。

「計画的」と「偶発的」は本来矛盾してる意味になるんだけど、その偶発性をどうやって計画していくかっていうような考え方です。

キャリアプランは時代遅れ?

分かりづらいと思うので解説をすると、プランドハプンスタンスと対比されるものは「自分の人生だとかキャリアを考えていくにあたって、とにかく計画的にしましょう」っていう昔のキャリアの考え方です。

いわゆる高度経済成長の時代っていうのは、基本的には終身雇用で、何歳のときにいくらもらえるというのが安定的だった時代です。「あなたは40歳。定年退職する時にはどうで、その前にはどうで、40代の時どうで、30代の時どうで、じゃあ今どうする?」っていうふうに落とし込んで、計画的な人生が送れていた時代。そのときはそういう考え方で良かったんですが、今はもうそういう時代ではなくなっているのでプランドハプンスタンスの考え方にならないといけません。

つまり、将来的に会社が続くかも分からないし、景気が良くなるかも悪くなるかも分からない。時代の波っていうのがどんどん短くなっているんですね。昔は10年ぐらいの周期だったものが今は3年ぐらいの周期で景気が良くなる悪くなる、そんな中で、経営者も10年後の会社の未来を考えましょうっていうのはもうナンセンスになってきていて、3年後ぐらいがせいぜい計画できる限界だっていうふうに言われています。

大切なのは人と出会うこと

それで、計画的偶発性っていうものの中には5つの項目があって、その項目を1つ1つ一生懸命考えていかなきゃいけないっていうことなんだけど、特に強調しておきたいのは、とにかくその5項目を満たすものって何かっていうと「人との出会い」なんですよね。新しく人と出会うってことがとにかく重要になってきます。


プランドハプンスタンスの5つの項目

  1. 好奇心:たえず新しい学習の機会を模索し続けること
  2. 持続性:失敗に屈せず、努力し続けること
  3. 楽観性:新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
  4. 柔軟性:こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
  5. 冒険心:結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

でも、自分のコミュニティーや自分の属性とは違う人と出会うっていうのは意識的にやらないといけないんですね。

どうやって人と出会うか

具体的に言うと、学校に通ってる人っていうのは、どうしても学校の中のコミュニティーや近くのアルバイトとか住んでいる場所に留まりがちになります。だから、それ以外の人とどうやって出会うかとかっていうのは自分が意識的に計画してやらないといけない

秋田にいるんであれば、どうやって仙台の人や東京の学生と意見交換をするのかとか、もしくは学生という枠を跳び越えて、社会人と出会うにはどうしたらいいのかっていうことは非常にパワーをかけて考えてやらないと自然には絶対にあり得ないっていうか、可能性はすごく低くなってくるわけですね。

なので、プランドハプンスタンスでキャリアを考える時に私が大事にしているのは、人と出会っていく中で自分の考えに柔軟性を持たせること。そして、いろんな人の話を聞いてく中で自分の考えをシャープにしていくっていうことです。

ですから、とにかくプランドハプンスタンスを考えるときには「自分の知らない人に会うこと」これを強調して言いたいと思ってます。

まとめ

  • 偶発性を計画するプランドハプンスタンスの鍵となるのは人との出会い
  • 自分のコミュニティー以外の人と出会うための意識的な行動が必要!

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