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離職率を下げ就労率を上げる対策とは?【株式会社なんでなんで】

先日、大館国際情報学院高等学校の生徒さんが【総合的探求の学習】の一環として、代表取締役須田へインタビューに来てくださいました。

総合的探求の授業では、生徒たちそれぞれが課題を見つけて調べる取り組みを行っているそう。

今回来てくれた生徒さんは【離職率を下げて就労率を上げるにはどうしたら良いか?】という点に着目し、疑問解決のために「なんでなんで」に興味を持ってくれたとのことでした。

本記事では当日のインタビューの様子をお伝えしていきますね!

インタビューは須田からの「なんでなんで?」でスタート!


挨拶を交わし、さっそく生徒さんからのインタビュー開始!!と思いきや…?

須田からの「なんでなんで?」が始まりました!


ところで……なんで弊社を知ってくださったのでしょうか?

須田


今回この学習するにあたって、担任の先生が紹介してくれました!

生徒さん


そうだったんですね!弊社を知ってくださってるとは、嬉しい限りです!ありがとうございます!
ところで、なんで離職率について調べようと思ったのでしょうか?

須田


将来、仕事に就く際にどんな職場が働きやすいか知っておけば自分のためになるかな、と考えたからです。

生徒さん


ほぉ!それはなんで

須田


正直、今現在自分がどんな仕事に就きたいかが明確になってなくて。

なので、今自分ができることって考えた時、どんな職場環境なら働きやすいかを調べるという結論に至りました。

生徒さん


なるほど。今の話からすると、離職率を下げて就労率を上げるためには職場環境が大事と思ったということですね。それはなんででしょう?

須田


自分で離職率の高い職場を調べた時に、「周囲との共有がない」「失敗が許されない」などが挙げられていて。逆に働きやすい環境ってどんな環境だろう?って考えました。

生徒さん



須田からの「なんでなんで」にも、自分の言葉でしっかりと答える生徒さん。

高校2年生で「離職率」に関心を持ち、今回の学習を将来の自身の就職活動に活かしたいなんて、素晴らしい着眼力と行動力ですよね。

スタッフ一同感心の中、いよいよインタビューは本題に入っていきます。

「離職率を下げて就労率を上げるためには?」インタビュースタート!


ここからは、本題である【離職率を下げて就労率を上げるにはどうしたら良いか?】という部分について生徒さんからの質問スタート。

質問①・・・離職率を下げるためにはどうしたら良いか?


離職率を下げるにはどうしたら良いのでしょうか?!

生徒さん


ズバリ!離職率を下げるためには、個人と企業、それぞれがやるべきことがあるんです。

個人→【自分の価値観をよく知ること】

企業側→【働きやすい環境作り・経営方針の公開】。

それぞれの努力によって離職率は下がります。

詳しくは↓↓

須田



須田:結論から言うと、【離職率を下げる】ためには企業と個人の努力が半々必要だと私は考えます。

例えば企業側がいくら良い制度を整えても、働く側が給与面や別の仕事への興味から離職することだって大いに考えられるわけで、完全に離職をゼロにすることは難しいと思っていて。

ただ、離職すること自体が決して悪いというわけではなく、むしろある程度の人材の流動性は健全なことであって世の中必要なことだとは思うんですね。それによって成長にもつながりますから、離職が完全にマイナスなものとは私は捉えていません。

ただしある程度は同じ仕事に定着してキャリアアップに務めることも大切な要素なので、一番ベストな形としては、“定着”しながらもその中で成長を続けることなのかなと。

要するに、毎日同じことの繰り返しはダメなんです。

毎日同じような仕事の繰り返しは定着ではなくただの”停滞”になってしまうので。

こういった点を念頭におきつつ、企業がすべき取り組みとしては、「給与」「休暇」「やりがい」「成長実感」などの面で、社員が充実感を持って仕事できる環境(振り返りや学びの研修)を作ることです。

特に成長実感に関しては、社員が新しい知識やスキルを学び、それを仕事に生かして売上を上げていくことが大事で、その成長の結果、企業の売上が上がり利益が社員の給与として還元されていくという良い流れができるわけなので。
それから、企業としての理念や経営方針が求職者にしっかりと伝わるよう情報をわかりやすく公開する必要もあります。

それに対して働く側(個人)がすべきことは、就職活動をしている段階で企業が公開している理念や経営方針をしっかりと確認することはもちろん、何よりも大切にして欲しいのは自分が【仕事をする上で何が大切か?】【どんな働き方をしていきたいのか?】など、自分自身の価値観をちゃんと理解することです。

自分の価値観が曖昧なまま就職してしまうと、いつまで経っても「あっちの仕事の方が給料高いな」とか「向こうの仕事の方が楽しそうだ」とか隣の芝生は青く見える状態が永遠にずっと続いてしまうので。

なので離職防止のためには、

企業 「給与」「休暇」「やりがい」等…社員が充実感を持って仕事ができる環境を作る。企業の理念・経営方針が求職者に伝わるよう情報発信をする。
個人 まずは、自分自身の”価値観”を理解すること。自分自身と向き合い「なぜ働きたいのか?」「どんな職場環境が良いのか?」「自分にとって何が大切なのか?」等、個人としての考えをしっかりと深めた上で、企業の理念や経営方針と照らし合わせる。

以上のような企業と個人の半々の努力が必要だと私は考えます。



フォーカスポイント・・・【流動性】の大切さ

一つの会社に定着しスキルアップを図りながら成長を続けるのは大事なことです。

ですがそれと同じくらい、個人や企業が成長していくためには【流動性】も大切な要素。

“人生100年時代”と言われる今、個人がずっと同じ状況の中同じように働けるとは限りません。

個々のライフベントの変化がありますから、結婚・出産・育児・親の介護等、人生の様々なイベント(変化)は労働者に大きな影響を与えます。

例えば「今は仕事内容よりも年収を重視したい!」とか「今は給与よりも”時間に融通が利く働き方”が望ましい!」とか。
いわゆる働き方の“優先順位”って人生その時々で必ず変わってくると思うんですね。

優先順位が変わることでこれまでと同じ働き方をするのが難しくなり、部署を変えたり、休職したり、あるいは職場自体を変える必要があったり。

産休や育休、その他の理由によって一度離れた職場に再び戻るなんてこともありますよね。

でもそうやって節目節目で”働き方”を見直すのはごく自然なことであり、私は決してマイナスな要素とは捉えていません。

なぜなら、働く環境を変えることで成長するキッカケを得られるから。

流動性により新しい仕事や業務に挑戦することで、確実にキャリアの幅は広がっていきます。

長期間、同じ環境の中で同じ業務を繰り返しているのではどうしてもマンネリ化が生じてしまい、挑戦する機会も少なくなりがち…

【環境を変える=流動する】というのは成長していく上で実は重要な要素なんです!

もちろんそれは個人にだけ言える話ではないですよ。

企業(組織)にとっても流動性は大事。

社員が長期間同じポジションにとどまり続けると、変化に対応できない硬直化した組織になりがちです。

そこに新しい人材が入ることで、組織全体に新鮮な風が吹き込み創造性や柔軟性が生まれる。

人材の流動は企業の成長を促進し会社の利益向上にも繋がっていくのです。


「離職を減らす・定着する」と同じくらい「流動する」のも個人や組織にとって大切な要素ということを、ぜひ心に留めておいて欲しいです。


質問②・・・ “給与が多い少ない”について教えて!


僕は働く上で「給与が多い少ない」をつい気にしてしまうんですけど・・・給与についてはどう思われますか?!

生徒さん


“給与の多い少ない”って個人の能力と関係してると思いますか…?

答えはNO!



詳しくは↓↓

須田


須田:「給与が多い少ない」って、その人自身の能力の問題だと思っている人が多いのですが、実は給与ってその会社の格(レベル)なんです。

例えば、首都圏で年収1,000万円もらってる人が地方に行って年収300万円になったとして、その人自身のレベルが低くなったのか?というと決してそうじゃなくて。
逆に、地方で年収300万円もらってた人が首都圏で1,000万円の年収になったからといって、その人個人の能力が爆上がりしたか?というと、必ずしもそうとは限らず。

つまりその人自身の能力で給与って決まるわけじゃないんです。

給与の多い少ないはあくまで【会社の方針】

この点はよく勘違いされがちですが、「高い給与が欲しい」って思ったら、まずは高い給与を支払う会社に就職する必要があり、”会社に勤める”とはそういうことなんですよね。

今、例として「首都圏と地方の給与と能力の釣り合い」について話しましたけど、むしろ地方の仕事の方が細かい業務が多いこともあり、幅広い知識・経験を持ち様々な業務に柔軟に対応できるオールラウンド型の人材が多く見られたりします。
もちろんだからと言って首都圏の働き方を否定するわけではありませんが、必ずしも”給与と能力”は比例しないんだってことはぜひこの機会に知ってもらいたいです。

あとは国によっても考え方は違いますね。
例えばアメリカなんかは結果主義が強いので、給与は高いけど仕事ができなければ即座に解雇!なんてことが一般的であるのに対し、日本では法律上簡単に解雇することはできないこともあり、ある種の安定が保たれています。
しかしその安定が日本の低給与の一因にもなってしまっている現状もあるわけで・・・。

いずれにせよ、働く側が自分の価値観に合った職場を選ぶことが最重要です。

”給与が高いが自由度が少ない職場”と、”給与は低いが自由度が高い職場”のどちらを選ぶかは、その人の価値観次第であって、自分に合った働き方を見つけることが最も大切だと私は思っています。

質問③・・・「なんでなんで」では離職率を下げるためにどんな取り組みをしてますか?!


最後に「なんでなんで」の自社の取り組みについて教えてください。離職率を下げるために実際にどんなことをしてますか?

生徒さん


実は・・・「なんでなんで」では”離職率を下げる”目的で取り組んでいることはないんです!

「時間」「場所」「決定権」、3つの自由を作ることで必然的に働きやすい職場が作られています。

自由が多いということは一人一人が責任を持って成長していくということ。

個人の価値観を尊重することで自然と定着率は上がっていきますよ。

詳しくは↓↓

須田


須田:まず、休み・出勤時間が自由です。

もちろん「休みます」とは事前に言ってもらいますけど、そこで「なんで休むの?」と聞くことはないです。
とは言っても社員みんな仲が良いので「実はどこどこに旅行するんです〜」なんて雑談ベースで話したりしますけどね。

私も含めて社員に子育て世代が多いので、子どもの突発的な体調不良などで休みやすい環境が整っています。

自由という点では、働く場所に関しても比較的自由な会社です。
慣れてないうちは会社に来て質問しながら仕事しても良いし、業務に慣れてくれば在宅ワークでもカフェでも仕事することは可能です。


あとは、うちは仕事の判断も自由ですね。

会社の代表は私なので「これどうしたら良いですか?」と社員から聞かれることはよくありますけど、基本的には「自由に決めてすすめて」というスタンスをとっています。

自分で決めるということは、当然そこに責任が伴ってきますが、社外への責任を取るのはもちろん私。
仕事がうまくいかなければ私が社外に謝りにいきますし、それが責任者としての私の役割です。

ですが業務を進める責任は社員一人一人が持っているので、決定権はあくまで社員個人。
「決定権を持つのは自分自身」という点に関しては、このなんでなんでで働く上でとても重要なポイントになっています。

そのほか、なんでなんででは定期的に”振り返り”も行っています。
この半年間や一年間での取り組みの結果、どういうことに困ったとか、どういうことを感じたとか。そういった振り返りを定期的に行うことで、お互いが考えてきたことが分かります。

時にはランチミーティングと言って、ピザを食べながら雑談ベースでやりとりすることも(笑)

ミーティング!会議!って言われると構えるし緊張してしまうけど、あえてピザを食べながら「最近どう?」「そういえばあれどうする?」なんてやり取りすることで良い意味で気楽に、本音で話せるというメリットがあるんですよね。

いろいろ話しましたけど、決して現状がベスト!正解!と思っているわけではなくて、 今現在も試行錯誤しながら「これでいいのかな?」って思いは常に持ってます。
結局会社として売り上げが上がらなければ意味がない話なので。

そういう意味では一人一人が仕事に責任を持って成長していくっていうことが働く上での大前提になっていて、ひいては離職率を下げて就労率を上げるってことにもつながるのかなと私は考えます。

「離職率を下げて就労率を上げるためには?」インタビューを終えて



インタビュー終えてみて、いかがでしたか?

須田


やっぱり自分で調べるだけじゃわからないことが沢山ありました。

離職する理由って自分が思っていたよりもいろいろあって、まずは自分を理解することが大事なんだなって。

その上で会社の方針などを理解することが定着につながるんだ、大事だなって分かりました!

生徒さん


それは良かったです。

今話してくれた通りで、大切なのは「働く上で自分にとって”何が大事か?”」という軸をしっかりと持つこと。

その時の自分の価値観に合った仕事を選べば良いし、その価値観が数年後変わったって良いんです。

必ずしも同じ場所に居続けることだけがベストじゃないってことを念頭におきつつ、自分の【成長】のために今何が必要か?自分自身と深く向き合ってみてくださいね。

須田



約一時間に渡るインタビューでしたが、一生懸命メモを取りながら真剣な眼差しで聞いてくださった生徒さん。


今回のインタビューが将来の仕事を決める上で少しでもお役に立てれば嬉しいです。

レポートと校内での発表も頑張ってくださいね!!